今日は雑想なお話です。
先日「時間は存在しない(カルロ・ロヴェッリ著 NHK出版)」という本を読みました。
また、私が定期購読している、科学雑誌Newtonの今月号(3月号)の特集は「時間は存在するのか」という内容でした。
そのようなわけで、最近は時間の存在について考える機会が多くありました。
このときに思ったのが、フリーレンはどうなんだろう?ということです。
フリーレンというのは、「葬送のフリーレン」という作品の主人公のことです。「葬送のフリーレン」は週刊少年サンデーで連載中で、アニメも絶賛放映中です。(私も家族で見ています)
葬送のフリーレンの内容をかいつまんでお話します。
- ストーリーは勇者が魔王を倒したところからスタートする。
- 勇者パーティーの中にフリーレンという女性がいる。(上記You Tubeのサムネイルの女性がフリーレン)
- フリーレンはエルフという種族である。(この世界には人間の他にエルフやドワーフがいる)
- エルフの寿命は1000年を軽く超える。
- そのためフリーレンの時間感覚は人間より遥かに長い(人間の寿命など彼女の人生においては一瞬)。
- 勇者はヒンメルという人間の男性だった。
- ヒンメルは魔王を倒した50年後に寿命を全うして亡くなる。
- 彼の葬儀でフリーレンは涙をこぼし、彼をもっと知ろうとしなかったことを後悔する。
- 人間を知るために、そしてヒンメルのことを知るために、彼女は旅を始める。
※ちなみに葬送のフリーレンは第1話が特に面白いです!なにか機会があったら皆さんに漫画版の第1話だけでも読んでいただきたいです。
さて、フリーレンは人間と比べて寿命がとても長いです。
人とは全く違う時間が流れているようです。
「時間は存在しない」にも「Newton」にも書かれていましたが、アインシュタインの相対性理論によると、それぞれの人には異なる時間が流れています。
具体的に言うと、高速で動いている人の時間は、止まっている人に比べてゆっくりと進みます。例えば宇宙に飛び立って数年間で宇宙空間を高速で移動すると、地球では何十年も経っていた、といったことが起こります。
さらに「時間は存在しない」や「Newton」では時間の姿について、最新の物理学の理論を説明をしてくれます。最新の物理学では、
- この世界の根源にあるのは時間・空間に先立つネットワークであり、そこに時間の流れは存在しない。(「時間は存在しない」から)
- 宇宙には時間のもととなる粒子が存在し、時間は粒子の相互作用から"編み出される"(「Newton」から)
そうです。
書いていてもよくわかっていないのですが、私達が時間の流れと思っているものは時間と空間のネットワークの相互作用に過ぎない。ということなのでしょうか。
私が時間について本を読んだときに、フリーレンのことを考えたのは、
彼女が人間を知る旅に出たということは、これまで違う時間・空間の相互作用の中で生きてきたフリーレンが、人間の時間・空間の相互作用に入ろうとしているとも考えられるのではないか?そうすると人間を知ったあとのフリーレンが感じる「時間」は一体どう変わるのか?
ということを思ったからです。
どのように話が進むのか!今後の展開が楽しみです!